From 6f369cbf3551836ec94c874b79bb35aef78f5b47 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: "shinichi.kogiso" Date: Thu, 8 Jun 2023 12:26:47 +0900 Subject: [PATCH 1/4] =?UTF-8?q?=E8=BF=BD=E5=8A=A0?= MIME-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=UTF-8 Content-Transfer-Encoding: 8bit --- src/pages/wiki/documents/work-of-design.md | 41 ++++++++++++++++++++++ 1 file changed, 41 insertions(+) create mode 100644 src/pages/wiki/documents/work-of-design.md diff --git a/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md new file mode 100644 index 00000000..6cd70d3b --- /dev/null +++ b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md @@ -0,0 +1,41 @@ +--- +layout: ../../../layouts/wiki/ArticleLayout.astro +title: デザインという「作品」について +description: +tag: column,デザイン +--- + +※この記事の内容はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。 + +## 物語 + +「ぼく」は新人のプロダクトデザイナーで、毎日自分のアイデアを形にしては、それを自分の「作品」と呼んでいた。自分の作った画面デザインを見るとき、その「作品」が、自分の感情、思考、情熱の具現化だと信じて疑わなかった。 + +デスクの向かいには、Oという先輩デザイナーがいた。Oは常に黒いスエットシャツを着ており、その濃い黒色が彼の内面を覆っていたように思えた。 + +ある日、ぼくが新しいデザインをOに見せた。「どうですかOさん。これは僕の最高の作品ですよ。」 + +「そうか。」Oは言った。「だが、それは全てお前一人の"作品"だろうか?」 + +「はい、それがどうしたんです?」ぼくは少し怒り気味に答えた。 + +Oは深い黙りを保ちながら、ぼくのデザインをじっと見つめた。「このプロダクトは、お前一人の"作品"と呼ぶには、あまりにも多くの手が関わっている。プロダクトチーム全体の知恵やエンジニアの技術、マーケティングのデータ、ユーザーからのフィードバック、全てが組み合わさって初めて生まれるものだ。」 + +「でも、それを形にしたのは僕じゃないんですか?」ぼくは反論した。 + +「その"形"はほんの一部だ。」Oは言った。「それが全てではないし、そしてそれはお前の「作品」でもない。プロダクトはチームの力で生み出される"道具"だ。そして道具はユーザーに使ってもらって価値を感じてもらうものだ。」「そして我々は芸術家ではない、開発者なんだ。」 + +その言葉はぼくの心を突き刺し、その痛みをいつまでも引きずることになった。 + +そして何年か後、ぼくは転職を決意した。面接の際、面接官からこんな質問をされた。 + +「あなたは自分のデザインをどのように考えていますか?」 + +その質問を受けて、ふとOの言葉が頭をよぎった。 + +ぼくはふと少し考えた後、ひとつの確信を持って答えた(終) + + +## 物語の講評 + +「作品」はアート、つまり芸術品のようなもので、その価値は作者の感情や思考、情熱の具現化にあるとされる。一方で「道具」は、ユーザーに使ってもらって価値を感じてもらうもので、作者の感情や思考、情熱の具現化は必要とせず、ユーザーのニーズを満たすことが重要だ。この物語は我々プロダクトデザイナーがどちらを志すべきかを暗示している。 From 5cdb5779d23f2f4adcf31ef89d9bf30de8b5ccb8 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: "shinichi.kogiso" Date: Thu, 8 Jun 2023 12:27:41 +0900 Subject: [PATCH 2/4] =?UTF-8?q?=E3=82=BF=E3=82=A4=E3=83=88=E3=83=AB?= =?UTF-8?q?=E5=A4=89=E6=9B=B4?= MIME-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=UTF-8 Content-Transfer-Encoding: 8bit --- src/pages/wiki/documents/work-of-design.md | 2 +- 1 file changed, 1 insertion(+), 1 deletion(-) diff --git a/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md index 6cd70d3b..c73d1e20 100644 --- a/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md +++ b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md @@ -1,6 +1,6 @@ --- layout: ../../../layouts/wiki/ArticleLayout.astro -title: デザインという「作品」について +title: デザインを「作品」と呼ぶことについて description: tag: column,デザイン --- From eb78bb8394de66aa6a72b2c8c70e5105ec0d00c1 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: "shinichi.kogiso" Date: Thu, 8 Jun 2023 17:52:10 +0900 Subject: [PATCH 3/4] =?UTF-8?q?=E8=A1=A8=E7=8F=BE=E4=BF=AE=E6=AD=A3?= MIME-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=UTF-8 Content-Transfer-Encoding: 8bit --- src/pages/wiki/documents/work-of-design.md | 2 +- 1 file changed, 1 insertion(+), 1 deletion(-) diff --git a/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md index c73d1e20..02d6c64f 100644 --- a/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md +++ b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md @@ -38,4 +38,4 @@ Oは深い黙りを保ちながら、ぼくのデザインをじっと見つめ ## 物語の講評 -「作品」はアート、つまり芸術品のようなもので、その価値は作者の感情や思考、情熱の具現化にあるとされる。一方で「道具」は、ユーザーに使ってもらって価値を感じてもらうもので、作者の感情や思考、情熱の具現化は必要とせず、ユーザーのニーズを満たすことが重要だ。この物語は我々プロダクトデザイナーがどちらを志すべきかを暗示している。 +「作品」はアート、つまり芸術品のようなもので、その価値は作者の感情や思考、情熱の具現化にあるとされる。一方で「道具」はユーザーに使ってもらい価値を出すもので、作者の感情や思考、情熱の具現化は必要とせず、あくまでユーザーのニーズを満たすことが重要とされる。この物語は我々プロダクトデザイナーがどちらを志すべきかを暗示している。 From 996274925ca7a8a314eccc395258a4d502c8a9c9 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: Shinichi Kogiso Date: Tue, 13 Jun 2023 17:49:26 +0900 Subject: [PATCH 4/4] Update src/pages/wiki/documents/work-of-design.md Co-authored-by: versionfive <64398878+versionfive@users.noreply.github.com> --- src/pages/wiki/documents/work-of-design.md | 2 +- 1 file changed, 1 insertion(+), 1 deletion(-) diff --git a/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md index 02d6c64f..ea5c4167 100644 --- a/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md +++ b/src/pages/wiki/documents/work-of-design.md @@ -23,7 +23,7 @@ Oは深い黙りを保ちながら、ぼくのデザインをじっと見つめ 「でも、それを形にしたのは僕じゃないんですか?」ぼくは反論した。 -「その"形"はほんの一部だ。」Oは言った。「それが全てではないし、そしてそれはお前の「作品」でもない。プロダクトはチームの力で生み出される"道具"だ。そして道具はユーザーに使ってもらって価値を感じてもらうものだ。」「そして我々は芸術家ではない、開発者なんだ。」 +「その"形"はほんの一部だ。」Oは言った。「それが全てではないし、そしてそれはお前の"作品"でもない。プロダクトはチームの力で生み出される"道具"だ。そして道具はユーザーに使ってもらって価値を感じてもらうものだ。」「そして我々は芸術家ではない、開発者なんだ。」 その言葉はぼくの心を突き刺し、その痛みをいつまでも引きずることになった。