From 49ebb76ced009f947e74efd40be6e06a40ff7326 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: Akira Tachibana Date: Sat, 16 Dec 2023 16:49:40 +0900 Subject: [PATCH] Translated Curating the Editor Experience --- docs/README.md | 3 + .../fundamentals/block-json.md | 2 +- .../fundamentals/file-structure-of-a-block.md | 4 +- .../javascript-in-the-block-editor.md | 2 +- .../fundamentals/registration-of-a-block.md | 2 +- .../curating-the-editor-experience.md | 281 ++++++++++++++++-- docs/japanese-changelog.md | 3 + .../block-api/block-patterns.md | 51 ++-- 8 files changed, 294 insertions(+), 54 deletions(-) diff --git a/docs/README.md b/docs/README.md index f9e8eb1986abd6..d85b47f99e573b 100644 --- a/docs/README.md +++ b/docs/README.md @@ -313,6 +313,9 @@ Everything you need to know to [start contributing to the block editor](/docs/co ### 主な変更 +2023/12/16 +- [ユーザーインターフェースの制限](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/how-to-guides/curating-the-editor-experience/) - 翻訳 + 2023/12/2 - [Gutenberg Release Process](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/contributors/code/release/) - 対象ブランチの説明 [#56183](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/56183)、トラブルシューティング [#56436](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/56436) - [wp-scripts 入門](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/getting-started/devenv/get-started-with-wp-scripts/) - 例の追加 [#56298](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/56298) diff --git a/docs/getting-started/fundamentals/block-json.md b/docs/getting-started/fundamentals/block-json.md index 14898999f71fed..a40a8cbacf4211 100644 --- a/docs/getting-started/fundamentals/block-json.md +++ b/docs/getting-started/fundamentals/block-json.md @@ -145,7 +145,7 @@ _例: ブロックのマークアップ表現として保管された属性_ -これらの [`attributes`](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/reference-guides/block-api/block-edit-save/#%E5%B1%9E%E6%80%A7) は React コンポーネントの `Edit` (ブロックエディターに表示するため)、`save` 関数 (DB に保存されるマークアップを返すため)、そしてブロックの任意のサーバーサイドレンダー定義 (上の `render` プロパティ参照) に渡されます。 +これらの [`attributes`](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/reference-guides/block-api/block-edit-save/#%E5%B1%9E%E6%80%A7) は React コンポーネントの `Edit` (ブロックエディターに表示するため)、`save` 関数 (データベース に保存されるマークアップを返すため)、そしてブロックの任意のサーバーサイドレンダー定義 (上の `render` プロパティ参照) に渡されます。 -[`package.json`](https://docs.npmjs.com/cli/v10/configuring-npm/package-json) は Node.js プロジェクトの構成ファイルです。このファイルにはブロックの NPM 依存と、ローカルでの作業に使用するスクリプトを定義します。 +[`package.json`](https://docs.npmjs.com/cli/v10/configuring-npm/package-json) は Node.js プロジェクトの構成ファイルです。このファイル内に、ブロックの NPM 依存と、ローカルでの作業に使用するスクリプトを定義します。 -## 追加のリソース +## その他の情報 -## 追加リソース +## その他の情報 -## 追加リソース +## その他の情報 -# エディター体験のカスタマイズ +# ユーザーインターフェースの制限 -このガイドではブロックのロックや UI の制限など WordPress 使用体験におけるさまざまなカスタマイズ方法、特に多くのデザインツールやフルサイト編集機能を紹介します。 +このガイドではブロックのロックやユーザーインターフェースの制限など WordPress 使用体験におけるさまざまなカスタマイズ方法、特に多くのデザインツールやフルサイト編集機能を紹介します。 -ユーザーはエディターを通してブロックをロックし、またロックを解除できます。ロック UI のオプションにより、コンテンツキャンバス内でのブロックの移動や削除を抑止できます。 +ユーザーはエディターを通してブロックをロックし、それを解除できます。ロック UI のオプションにより、コンテンツキャンバス内でのブロックの移動や削除を抑止できます。 -ネストして含まれるブロックに対してロックオプションを適用するには、外側のブロックに対して「内部のすべてのブロックに適用」オプションをオンにします。それ以外の方法ではブロックを大量にロックできません。 +ネストして含まれるブロックに対してロックオプションを適用するには、外側のブロックに対して「内部のすべてのブロックに適用」オプションをオンにします。しかし、ロックしたブロックをひと固まりにはできません。 -[ナビゲーションブロック](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/44739)と[再利用可能ブロック](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/39950)にはブロックの移動や削除をロックする機能の他に、ブロックの内容の編集をロックする追加機能があります。含まれる内部のブロックに対する変更を抑止します。 +[ナビゲーションブロック](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/44739)と[同期パターン (再利用可能ブロック)](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/39950) にはブロックの移動や削除をロックする機能の他に、ブロックの内容の編集をロックする追加機能があります。含まれる内部のブロックに対する変更を抑止します。 -パターンやテンプレートを作成する際、テーマ作成者は同じ UI ツールを使用してブロックのデフォルトのロック状態を設定できます。例えば、テーマ作成者はヘッダーの様々な部品をロックできます。ただしデフォルトでは、編集権限を持つユーザーはブロックのロックを解除できる点について注意してください。さまざまなブロックを異なる方法でロックした[パターンの例](https://gist.github.com/annezazu/acee30f8b6e8995e1b1a52796e6ef805)や、[ロックされたブロックを持つテンプレートの作成](https://make.wordpress.org/core/2022/02/09/core-editor-improvement-curated-experiences-with-locking-apis-theme-json/)も参照してください。これらのパターンはエディター自身で構築でき、ロックオプションを追加し、ドキュメントに従って[登録](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/reference-guides/block-api/block-patterns/)します。 +パターンやテンプレートを作成する際、テーマ作成者は同じ UI ツールを使用してブロックのデフォルトのロック状態を設定できます。例えば、テーマ作成者はヘッダーの様々な部品をロックできます。ただしデフォルトでは、編集権限を持つユーザーがロックを解除できる点について注意してください。さまざまなブロックを異なる方法でロックした[パターンの例](https://gist.github.com/annezazu/acee30f8b6e8995e1b1a52796e6ef805)や、[ロックされたブロックを持つテンプレートの作成](https://make.wordpress.org/core/2022/02/09/core-editor-improvement-curated-experiences-with-locking-apis-theme-json/)も参照してください。これらのパターンはエディター自身で構築でき、ロックオプションを追加し、ドキュメントに従って[登録](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/reference-guides/block-api/block-patterns/)します。 -この機能は WordPress 6.1で導入されました。ブロックの移動や削除を抑止する「ブロックのロック」とは対照的に、「コンテンツのみの編集」は、パターンレベル、またはテンプレートレベルでの使用のために設計され、すべてのデザインツールを隠す一方で、ブロックのコンテンツを編集できます。これはユーザーインターフェイスを簡素化し、デザインを維持する素晴らしい機能です。このオプションが追加されると、次のように変化します。 +この機能は WordPress 6.1で導入されました。ブロックの移動や削除を抑止する「ブロックのロック」とは対照的に、「コンテンツのみの編集」は、パターンレベル、またはテンプレートレベルでの使用のために設計されました。すべてのデザインツールを隠しつつ、ブロックのコンテンツは編集できます。これはユーザーインターフェイスを簡素化し、デザインを維持する素晴らしい機能です。このオプションが追加されると、次のように変化します。 - コンテンツでない子ブロック (コンテナ、スペーサー、カラムなど) は、リストビューから消え、キャンバス上でクリックできず、完全に編集できません。 - インスペクタにはすべての「コンテンツ」子ブロックのリストが表示されます。このリストでブロックをクリックすると、そのブロックの設定パネルが表示されます。 -- メインのリストビューには、コンテンツブロックのみが表示され、実際の入れ子に関係なく、すべて同レベルに表示されます。 +- メインのリストビューには、コンテンツブロックのみが表示され、実際の入れ子に関係なく、すべて同じレベルで表示されます。 - コンテンツをロックされたコンテナ内の子ブロックは、自動的に移動、削除がロックされます。 - 追加の子ブロックは挿入できず、デザインとレイアウトを保持します。 -- ブロックツールバーに「修正」へのリンクがあり、ユーザーはオン、オフを切り替えて、より広範なデザインツールにアクセスできます。現在のところ、プログラムでこのオプションを削除することはできません。 +- ブロックツールバーに「修正」へのリンクがあり、ユーザーはオン、オフを切り替えて、より広範なデザインツールにアクセスできます。現在のところプログラムでは、このオプションを削除できません。 -開発者は [block_editor_settings_all](https://developer.wordpress.org/reference/hooks/block_editor_settings_all/) フックにフィルタを追加して、ブロックのロックに関する権限を設定できます。 このフックはコールバック関数に2つのパラメータを渡します。 +開発者は [block_editor_settings_all](https://developer.wordpress.org/reference/hooks/block_editor_settings_all/) フックにフィルターを追加して、ブロックのロックに関する権限を設定できます。 このフックはコールバック関数に2つのパラメータを渡します。 - `$settings` - エディタの構成可能な設定の配列。 -- `$context` - WP_Block_Editor_Context のインスタンス。現在のエディターに関する情報を含むオブジェクトです。 +- `$context` - WP_Block_Editor_Context のインスタンス。現在のエディターに関する情報を含むオブジェクト。 -開発者は、誰がブロックをロックし、解除できるかの決定に、あらゆる種類の条件チェックを利用できます。これはフィルターフックで実現可能な、ほんの一部です。 - +開発者は、誰がブロックをロックし、解除できるかの決定に、あらゆる種類の条件チェックを利用できます。これはフィルターフックで実現可能な、ほんの一例です。 + +## デフォルトのコントロールやオプションの提供 + +**デフォルトオプションの定義** + +theme.json は構成ツールとして機能し、どのオプションが利用可能かをきめ細かいレベルで定義する多くの方法があります。このセクションではデュオトーンを例にとって説明します。これはデュオトーンが、複数のブロックにまたがり、さまざまなレベルのアクセスを可能にする機能を持つためです。 + +*画像に関連するブロックで、コアのオプションとカスタマイズが可能なデュオトーン:* ```json { @@ -175,7 +186,11 @@ Since theme.json acts as a configuration tool, there are numerous ways to define } ``` + +*画像に関連するブロックで、テーマ定義の色オプション、コアオプション、カスタマイズが可能なデュオトーン:*。 + ```json { "version": 2, @@ -203,7 +218,10 @@ Since theme.json acts as a configuration tool, there are numerous ways to define } ``` + +*投稿のアイキャッチ画像ブロックでは、定義済みのデフォルトオプションとすべてのカスタマイズが可能なデュオトーン* ```json { @@ -238,7 +256,10 @@ Since theme.json acts as a configuration tool, there are numerous ways to define } ``` + +*投稿のアイキャッチ画像ブロックでは、定義済みのデフォルトオプションとコアのオプションのみが利用可能なデュオトーン (カスタマイズはなし)* ```json { @@ -273,15 +294,25 @@ Since theme.json acts as a configuration tool, there are numerous ways to define } ``` + +## theme.json によるインターフェースオプションの制限 -**Limit options on a per block basis** - + +theme.jsonを使用すると、デフォルト値を定義するだけでなく、オプションを完全に削除し、代わりにテーマが設定したオプションを提供できます。以下は同じ段落ブロックで、2つの極端な設定を示した例です。 + +![制限されたインターフェースの図](https://raw.githubusercontent.com/WordPress/gutenberg/HEAD/docs/assets/Locking%20comparison%20visual.png?raw=true) + +デュオトーンの例を続けると、画像ブロックにはデュオトーンの全機能へのアクセスを許可し、投稿のアイキャッチ画像ブロックだけには制限するように設定できます。 ```json { @@ -311,12 +342,20 @@ Continuing the examples with duotone, this means you could allow full access to } } ``` - + +[theme.json でオプションのオン、オフを切り替える](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/how-to-guides/themes/theme-json/)方法の詳細を参照してください。 + +**デフォルトレイアウトの継承の無効化** + +グループブロックのようなコンテナブロックの「デフォルトレイアウトの継承」設定を無効にするには、以下のセクションを削除してください。 ```json "layout": { @@ -325,9 +364,15 @@ To disable the “Inherit default layout” setting for container blocks like th }, ``` + +**グローバルなオプションの制限** + +ブロックテーマまたはクラシックテーマで theme.json を使用する際、以下の設定を行うと、グローバルに、デフォルトの色やタイポグラフィのコントロールを無効化し、機能を大きく制限します。 ```json { @@ -360,23 +405,48 @@ When using theme.json in a block or classic theme, these settings will stop the } ``` + +ここから何かを有効にするには、変更したい値を `true` に設定するだけで、より詳細な設定が可能です。 + +## theme.json フィルターによるインターフェースオプションの制限 + +theme.json ファイルはインターフェースオプションを制御する素晴らしい方法ですが、グローバルまたはブロックレベルの変更しかできないため、シナリオによっては制限されることがあります。 + +例えば、前のセクションでは、theme.json を使用して色とタイポグラフィのコントロールをグローバルに無効にしましたが、管理者ユーザーに対しては色の設定を有効にしたい場合などです。 + +より柔軟性を持たせるため、WordPress 6.1では、4つの異なるデータレイヤーで theme.json データをカスタマイズできるサーバーサイドフィルターを導入しました。 + +- [`wp_theme_json_data_default`](https://developer.wordpress.org/reference/hooks/wp_theme_json_data_default/) - WordPress によって提供されるデフォルトデータへのフック +- [`wp_theme_json_data_blocks`](https://developer.wordpress.org/reference/hooks/wp_theme_json_data_blocks/) - ブロックによって提供されるデータへのフック +- [`wp_theme_json_data_theme`](https://developer.wordpress.org/reference/hooks/wp_theme_json_data_theme/) - 現在のテーマによって提供されるデータへのフック +- [`wp_theme_json_data_user`](https://developer.wordpress.org/reference/hooks/wp_theme_json_data_user/) - ユーザーによって提供されるデータへのフック + +以下の例では、`wp_theme_json_data_theme` フィルターを使用して、現在のテーマの theme.json ファイルのデータを更新します。現在のユーザーが管理者であれば、色のコントロールが復元されます。 + +```php +// 管理者以外のすべてのユーザーの色コントロールを無効にする +function example_filter_theme_json_data_theme( $theme_json ){ + $is_administrator = current_user_can( 'edit_theme_options' ); -The filter receives an instance of the `WP_Theme_JSON_Data class` with the data for the respective layer. Then, you pass new data in a valid theme.json-like structure to the `update_with( $new_data )` method. A theme.json version number is required in `$new_data`. + if ( $is_administrator ) { + $new_data = array( + 'version' => 2, + 'settings' => array( + 'color' => array( + 'background' => true, + 'custom' => true, + 'customDuotone' => true, + 'customGradient' => true, + 'defaultGradients' => true, + 'defaultPalette' => true, + 'text' => true, + ), + ), + ); + } + return $theme_json->update_with( $new_data ); +} +add_filter( 'wp_theme_json_data_theme', 'example_filter_theme_json_data_theme' ); +``` + + +このフィルターは、それぞれのレイヤーのデータを含む `WP_Theme_JSON_Data` クラスのインスタンスを受け取ります。そこで、`update_with( $new_data )` メソッドに、有効な theme.json に似た構造の新しいデータを渡します。`$new_data`にはtheme.json のバージョン番号が必要です。 + +## クライアント側フィルターによるインターフェースオプションの制限 + +WordPress 6.2では、新しいクライアント側フィルターが導入されました。エディターがレンダーされる前にブロックレベルで[theme.json settings](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/reference-guides/theme-json-reference/theme-json-living/#settings) を変更できます。 + +このフィルターは `blockEditor.useSetting.before` と呼ばれ、JavaScript のコードで以下のように使用します。 + +```js +import { addFilter } from '@wordpress/hooks'; +/** + * カラムブロックのスペースオプションを px に制限する。 + */ +addFilter( + 'blockEditor.useSetting.before', + 'example/useSetting.before', + ( settingValue, settingName, clientId, blockName ) => { + if ( blockName === 'core/column' && settingName === 'spacing.units' ) { + return [ 'px' ]; + } + return settingValue; + } +); +``` + + +この例では、カラムブロックで使用可能なスペースの単位をピクセルだけに制限します。上述したように、同様の制限は、theme.json フィルターを使用するか、ブロックレベルの設定を使用してテーマの theme.json ファイルで直接適用できます。 + +しかし、`blockEditor.useSetting.before` フィルターは、ブロックの位置、隣接するブロック、現在のユーザーの役割などに応じて設定を変更できる点でユニークです。カスタマイズの可能性は広範囲にわたります。 + +次の例では、見出しブロックがメディアとテキストブロックの中に配置されると、テキストの色コントロールが無効になります。 + +```js +import { select } from '@wordpress/data'; +import { addFilter } from '@wordpress/hooks'; + +/** + * メディアとテキストブロック内に配置された見出しブロックのテキスト色コントロールは無効化する。 + */ +addFilter( + 'blockEditor.useSetting.before', + 'example/useSetting.before', + ( settingValue, settingName, clientId, blockName ) => { + if ( blockName === 'core/heading' ) { + const { getBlockParents, getBlockName } = select( 'core/block-editor' ); + const blockParents = getBlockParents( clientId, true ); + const inMediaText = blockParents.some( ( ancestorId ) => getBlockName( ancestorId ) === 'core/media-text' ); + + if ( inMediaText && settingName === 'color.text' ) { + return false; + } + } + + return settingValue; + } +); ``` + +## 機能へのアクセスの抑止 + +**テンプレートエディターへのアクセスの抑止** + +[クラシックテーマ内で theme.json を使用する](https://developer.wordpress.org/themes/block-themes/converting-a-classic-theme-to-a-block-theme/#adding-theme-json-in-classic-themes)、あるいはブロックテーマで使用する、いずれの場合でも、functions.php ファイルに以下を追加することで、投稿やページの編集時のテンプレートエディターへのアクセスを抑止できます。 `remove_theme_support( 'block-templates');` + +ブロックテンプレートの新規作成と、投稿エディターからの編集の療法が抑止されます。 + +**ブロックオプションを制限する許可、不許可リストの作成** + +特定のブロックをユーザーにまったく利用させたくない場合があります。インサーターで利用可能なブロックを制御するアプローチには2種類の方法があります。[許可リスト](https://developer.wordpress.org/block-editor/reference-guides/filters/block-filters/#using-an-allow-list)は、リストにあるブロック以外のすべてのブロックを無効にします。[拒否リスト](https://developer.wordpress.org/block-editor/reference-guides/filters/block-filters/#using-a-deny-list)は、特定のブロックの登録を解除します。 + +**パターンディレクトリの無効化** + +WordPress コアにバンドルされたパターンをインサーターから完全に削除するには、functions.php ファイルに以下を追加します。 `remove_theme_support( 'core-block-patterns' );` + +## パターンの活用 + +**任意の投稿タイプのスターターパターンの優先付け** + +ユーザーが新しいコンテンツを作成すると、投稿タイプに関係なく空のキャンバスが表示されます。しかしこのユーザー体験は改善できます。新しいコンテンツの作成時に、特定の投稿タイプでパターンを優先付けするオプションがあります。`core/post-content` ブロックタイプのサポートを宣言するパターンがウェブサイトにあると、ユーザーが新しいアイテムを作成するたびにモーダル画面が表示されます。デフォルトでは WordPress にはこれらのパターンが含まれていないため、こうした投稿コンテンツパターンが少なくとも2つ追加されていなければ、モーダル画面は表示されません。 + +オプトインするには、パターンの「Block Types」に `core/post-content` を含めます。これで「Post Types」オプションを使用して、パターンが表示される投稿タイプを制御できます。新しい投稿を作成すると表示される[パターンの例](https://gist.github.com/annezazu/ead4c4965345251ec999b716c0c84f32)を参照してください。 + +この機能の詳細については、[WordPress 6.0 Dev Note のページ作成パターン](https://make.wordpress.org/core/2022/05/03/page-creation-patterns-in-wordpress-6-0/)を参照してください。ただし、[WordPress 6.1ではすべての投稿タイプにこの機能が追加された](https://make.wordpress.org/core/2022/10/10/miscellaneous-editor-changes-for-wordpress-6-1/#start-content-patterns-for-all-post-types)ことに注意してください。 + +**テンプレート作成時のスターターパターンの優先付け** + +新しい投稿やページに対してパターンを優先付けできるのと同じようなユーザー体験を、テンプレート作成プロセスにも追加できます。パターンが `templateTypes` プロパティのサポートを宣言すると、指定に一致するテンプレートが作成されるたびに、空白の状態から開始するか、テンプレートの現在のフォールバックを使用するかのオプションとともに、パターンが表示されます。デフォルトの WordPress にはこれらのパターンは含まれません。 + +これをオプトインするには、パターンに `templateTypes` プロパティを指定する必要があります。ここには、テンプレートを含む配列を指定し、パターンは完全なコンテンツとして使用されます。以下は404テンプレートの作成時に表示されるパターンの例です。 ``` register_block_pattern( @@ -509,16 +720,31 @@ register_block_pattern( ) ); ``` - + +この機能の詳細については、[WordPress 6.3開発ノートの新規テンプレート作成モーダル上のパターン](https://make.wordpress.org/core/2023/07/18/miscellaneous-editor-changes-in-wordpress-6-3/#patterns-on-the-create-a-new-template-modal) を参照してください。 + +**パターンのロック** + +上の Locking API セクションで述べたように、パターン自体の領域をロックして、設計の重要な部分を保持できます。[こちら](https://gist.github.com/annezazu/acee30f8b6e8995e1b1a52796e6ef805)は、さまざまなブロックがさまざまな方法でロックされた例です。これらのパターンはロックオプションの追加も含め、エディターそのものの中で構築でき、[ドキュメントに従って登録します](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/reference-guides/block-api/block-patterns/)。 + +**パターンディレクトリからの特定のパターンの優先付け** + +WordPress 6.0からテーマは、theme.json を通して[パターンディレクトリ](https://wordpress.org/patterns/)からパターンを登録できます。このためにテーマは theme.json の新しい patterns トップレベルキーを使用する必要があります。このフィールドで、テーマはパターンディレクトリから登録するパターンを列挙できます。patterns フィールドはパターンディレクトリからのパターンスラッグの配列です。パターンスラッグは、パターンディレクトリの単一のパターンビューの URL から抽出できます。例: URL https://wordpress.org/patterns/pattern/partner-logos のスラッグは partner-logos です。 + ```json { "version": 2, @@ -526,14 +752,33 @@ With WordPress 6.0 themes can register patterns from [Pattern Directory](https:/ } ``` + +注意: このフィールドは、[theme.json バージョン2](/docs/reference-guides/theme-json-reference/theme-json-living.md)の使用が必須です。コンテンツ作成者は、インサーターの「パターン」タブ内の、パターンディレクトリのカテゴリと一致するカテゴリ内でそれぞれのパターンを見つけられます。 + +## アプローチの組み合わせ + +ここまで紹介したアプローチは、自由に組み合わせられることを覚えておいてください。例えば、新しいページを作成するときに使用されるカスタムパターンを提供しつつ、カスタマイズ可能な部分を制限できます。例えば、カバーブロックの背景に特定のプリセット色の使用のみを許可するとか、削除できるブロックを制限する等。どのようなアプローチを取るべきかを検討する際には、ユーザー体験とカスタマイズの両方を広げる、具体的な方法を検討してみてください。 + +## その他の情報 + +- [Builder Basics – Working with Templates in Full Site Editing (Part 3)](https://wordpress.tv/2022/05/24/nick-diego-builder-basics-working-with-templates-in-full-site-editing-part-3/) (ビルダーの基本 - フルサイト編集でテンプレートを操作する (パート3)) +- [Core Editor Improvement: Curated experiences with locking APIs & theme.json](https://make.wordpress.org/core/2022/02/09/core-editor-improvement-curated-experiences-with-locking-apis-theme-json/) (コアエディターの改善: Locking API と theme.json によるキュレーション体験) +- [Learn WordPress session on Curating the Editor Experience](https://wordpress.tv/2022/07/22/nick-diego-curating-the-editor-experience/) (Learn WordPress セッション。エディター体験のキュレーション) + +[原文](https://github.com/WordPress/gutenberg/blob/trunk/docs/how-to-guides/curating-the-editor-experience.md) \ No newline at end of file diff --git a/docs/japanese-changelog.md b/docs/japanese-changelog.md index 9dc17c016a42bd..42b7068a503997 100644 --- a/docs/japanese-changelog.md +++ b/docs/japanese-changelog.md @@ -2,6 +2,9 @@ 翻訳の進捗や、最新の英語版で同期した際に気づいた箇所をメモしています。 +2023/12/16 +- [ユーザーインターフェースの制限](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/how-to-guides/curating-the-editor-experience/) - 翻訳 + 2023/12/2 - [Gutenberg Release Process](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/contributors/code/release/) - 対象ブランチの説明 [#56183](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/56183)、トラブルシューティング [#56436](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/56436) - [wp-scripts 入門](https://ja.wordpress.org/team/handbook/block-editor/getting-started/devenv/get-started-with-wp-scripts/) - 例の追加 [#56298](https://github.com/WordPress/gutenberg/pull/56298) diff --git a/docs/reference-guides/block-api/block-patterns.md b/docs/reference-guides/block-api/block-patterns.md index 15807049486aac..7443ca97dcebac 100644 --- a/docs/reference-guides/block-api/block-patterns.md +++ b/docs/reference-guides/block-api/block-patterns.md @@ -4,10 +4,9 @@ # パターン -ブロックパターンは、あらかじめ定義されたブロックのレイアウトで、挿入して微調整できます。ブロックインサーターの「パターン」タブから利用できます。ブロックパターンをコンテンツ内に挿入すると、含まれるブロックのコンテンツや構成を追加、変更できます。 +ブロックパターンは、あらかじめ定義されたブロックのレイアウトです。ブロックインサーターの「パターン」タブから利用できます。ブロックパターンをコンテンツ内に挿入すると、含まれるブロックのコンテンツや構成を追加、変更できます。 - @@ -55,7 +47,7 @@ In this Document: -エディターにはいくつかのコアブロックパターンが付属します。テーマやプラグインの作者は `register_block_pattern` ヘルパー関数を使用して、追加のカスタムブロックパターンを登録できます。 +エディターにはいくつかのコアブロックパターンが付属します。それ以外にテーマやプラグインの作者は `register_block_pattern` ヘルパー関数を使用して、追加のカスタムブロックパターンを登録できます。 - @@ -110,9 +84,9 @@ The properties available for block patterns are: - `viewportWidth` (オプション): インサーター内でのパターンのインデント幅を指定する整数。パターンのスケールするプレビュー用。 - `blockTypes` (オプション): パターンが一緒に使われることを想定するブロックタイプの配列。各値は、ブロックの `name` で宣言される必要がある。 - `postTypes` (オプション): このパターンを使用可能な投稿タイプの配列。配列で指定した投稿タイプのいずれかを編集する際にのみこのパターンを使用でき、その他のすべての投稿タイプではまったく使用できない。 -- `templateTypes` (オプション): パターンが意味を持つ、テンプレートタイプの配列。例: パターンが 404 ページ用であれば '404'。パターンが単一の投稿用であれば single-post。 -- `inserter` (オプション): デフォルトでは、すべてのパターンはインサーターに表示されます。プログラムでのみ挿入できるようにパターンを非表示にするには、`inserter` を `false` に設定します。 -- `source` (オプション): パターンのソースを示す文字列。パターンを登録するプラグインの場合は、文字列 'plugin' を指定します。テーマの場合は文字列 'theme' を指定します。 +- `templateTypes` (オプション): パターンの想定する、テンプレートタイプの配列。例: パターンが 404 ページ用であれば '404'。パターンが単一の投稿用であれば single-post。 +- `inserter` (オプション): デフォルトでは、すべてのパターンはインサーターに表示される。パターンを非表示にして、プログラムでのみ挿入できるようにするには、`inserter` に `false` を設定する。 +- `source` (オプション): パターンのソースを示す文字列。パターンを登録するプラグインの場合は、文字列 'plugin' を指定し、テーマの場合は文字列 'theme' を指定する。 例: + +```php + __( 'My Header', 'my-plugin' ), + 'categories' => array( 'header' ), + // パターンを「header」領域に割り当て + 'blockTypes' => array( 'core/template-part/header' ), + 'content' => 'Content of my block pattern', + ) +); ``` [原文](https://github.com/WordPress/gutenberg/blob/trunk/docs/reference-guides/block-api/block-patterns.md)